市民新報コラム

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南の島と健康(2000年10月)

私は3年程前に南太平洋にあるバヌアツ共和国への医療ボランティアに参加しました。バヌアツはニューカレドニアから空路2時間弱です。(ただし、トイレがついていないのでもしもの時は大変です。)首都のポートビラは風光明媚な町ですが我々はそこから空路1時間のマレクラ島で医療活動を行いました。空港ターミナルは木造の小屋があるだけ、病院(といっても平屋の建物)には薬剤師1名で医師はいません。
歯科診療設備は日本政府の援助でありますが稼動していないのです。(ここに援助の問題点があります)もちろん我々の宿舎もシャワーは温水は出ません。昼間は抜歯を中心に診療し(滞在日数が限られるために残念ながら抜くしかありません)夜は入れ歯作りです。ここで私は数々の発見をしました。小学校で検診を行ったのですが子供たちの笑顔の美しさと素直さです。受験戦争もありませんし、子供たちを毒する情報もありません。ストレスもなく、害されることもなく(精神的だけでなく甘いものからも)真っ白な歯で笑いながらスクスクと育っているのです。子供らしさの「原点」を見たような気がします。また、診療中は抜歯した歯の歯根の長さにびっくりしました。彼らは骨格もしっかりしているのですが、また粗食ですから硬いものも食べますし、あごもしっかりしています。「あごの発育のためには適度に硬いものを咀嚼する必要性」を再認識しました。しかしながら、彼らは血圧が若い人でも異常に高いのです。もちろん慣れない診療の緊張感もありますが、彼らは調理法もシンプルで調味料は「塩」が中心だからだと思われます。「塩分のとりすぎは要注意」を再認識させられました。毎日ストレスのない彼らを見ていると生活に適度の緊張感のある方が変化と張りがあると思ってしまうのは、日本人だからかなとも思いました。
数々の再認識と発見のある旅でしたが、ハワイやグアムもいいですがちょっと足を延ばしてバヌアツもいかがですか?

 

(文責 医学博士 梁瀬 武史)

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