市民新報コラム

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マスコミの無責任さ (2013年8月)

昨年来、テレビや週刊誌が歯科に対するネガティブな報道を行っており、つい最近も経済週刊誌がセンセーショナルな見出しで歯科特集を発行していました。インプラント治療の不具合等の相談が国民生活センターに寄せられたところに起因しますが、とかく、マスコミは興味をもたれやすい「叩きやすいもの」から叩いて話題にする傾向があります。その報道をみているとうわべだけの取材であったり、時には恣意的であったり、事実誤認など、しばしば勉強不足さを感じます。また、みなさまが本屋で目にする歯科の名医図鑑のようなムック本も週刊○○別冊となっていて、何も知らない読者から見れば、まさに無償の名医図鑑のように認識してしまいますが、週刊誌で歯科の問題点を話題にしておいて、かたや、十数万から百万円近く歯科医から広告掲載料を得て、別冊○○とし販売している広告本がほとんどです。歯科医療の問題点はうわべだけでなく、この紙面では語りつけないほどの深いものが制度の根底にあるわけです。
朝霞地区歯科医師会会員も皆、その制度上の矛盾をかかえながらも目の前の患者さんの笑顔をみるために日々、臨床に励み、歯科医師会の活動も地域の歯科保健の向上を目的として、学校健診、成人歯科健診、障がい者治療など多岐におよび努力しています。歯科医師の世界も歯科医師会会員としての義務を果たすべく地域医療に貢献する人間もいれば、歯科医の中にはそのような報道に乗じて、信頼を得ようとする人間もいて多種多様です。偏向報道は時には患者さんと主治医との信頼関係を損ねないようなものも見受けられます。ヒトを治療するということはその成果や予後には確実性と不確実性の複雑さが存在するわけです。報道のたびに現在受診されている歯科医療に不安を覚える読者の方もいらっしゃるかと思いますが、一生懸命治療をしている目の前にいる朝霞地区歯科医師会の先生方を信じていただきたいと思う今日この頃です。

(文責 神奈川歯科大学客員教授 医学博士 簗瀬武史)

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