市民新報コラム

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新型コロナの知るべき知識・予防 その1 (2021年2月)

毎日、感染者数や重症者数が報道され、不要不急の外出は避ける、三密は避けると報道されていますが、治療法も確立されていなく、ワクチンの供給もされていない新型コロナウィルスは予防が一番の効果的な手段です。
三密を避ける、マスク、手洗いとマスコミ報道されていますが、不安を煽りがちで正しい知識の啓発が充分でないと思います。先日、鶴見大学花田信弘教授のご講演で知見を得ましたので、今月、来月と記事でご紹介します。

季節性のインフルエンザウィルスは喉で増殖しますが、新型コロナウイルスは舌や歯周ポケットで増殖します。ですから唾液中の新型コロナウィルスの量は多いので飛沫感染の危険や唾液を利用したPCR検査で感染の有無を判定することができます。 舌の表面には糸状乳頭というものがあり、舌苔が付きやすく、ばい菌の温床となります。 また歯周ポケットも歯周病菌やヘルペスウィルスなどの増殖の温床ですから新型コロナウィルスの増殖の温床となる可能性を否定できません。
つまり、お口にはいった新型コロナウィルスが増殖されて数が増えて「感染」が起きるのです。ではどこから感染するのでしょうか?手に付着したからといって手の皮膚から感染は起こりません。まだ未知なことも多いですが、主として増殖した新型コロナウィルスが上気道、唾液腺や舌、歯肉を通じて感染することがわかってきています。特に歯肉や舌には新型コロナウィルスと結びつく受容体「ACE-2」があります。受容体と結びつくと粘膜の表面からヒトの体に侵入していくわけです。ACE-2は特に舌の表面に多く分布しているので「味がわからなくなる」という特徴的な症状が出現します。また、唾液腺の管腔上皮細胞を標的としてその細胞も介して侵入します。ですから、発熱や味がわからないという症状の前に舌に潰瘍ができる、粘膜に点状の出血、口唇や歯肉、粘膜に口内炎が多発するなどの口腔内症状が出現すると言われています。 口腔を清潔にしましょう!

(文責:神奈川歯科大学教授 医学博士 簗瀬武史)

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