市民新報コラム

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オミクロンと行動変容 (2022年3月)

オミクロン株の蔓延でまた飲食業や観光業の皆さんは厳しい日々を送ることになり、非常に残念だと思います。

「行動変容」という言葉がありますが、元々は厚生労働省により生活習慣病の予防や治療のために禁煙、禁酒、食習慣の改善、運動など生活行動の変容のために提言されました。友人が先日、アメリカから帰国しましたが、アメリカ西海岸ではマスクをしていない人々が多く、日本のマスクの徹底さにあらためて感心していました。また、沖縄や広島での蔓延も空軍や海兵隊の軍人からの感染の広がりと言われています。横須賀では蔓延していませんからやはり閉鎖空間である船で行動する海軍はクラスター発生防止のために感染予防を徹底しているのではないかと勝手に推測しています。
日本では法的な制限をかけることなく、人々が営業に関しても自主規制を行い、国民はマスク、手洗い、うがいを徹底しているわけですからコロナ対策においての「行動変容」は世界一であると思います。マスクの徹底により花粉症の患者さん、ウィルス同士の関係もあるかもしれませんが、インフルエンザの患者さんも少ない現状です。また、感染経路も職場や人的交流ではなくなり、以前のようなクラスター発生も少なくなってきています。一方、オミクロンの感染経路が園児や小学生を介して無症状の感染も増え、ご家族が濃厚接触者になり、お仕事に支障が出る方が増えているのも現状かと思います。マスコミの報道による重症者数、死亡者数も有病者の方がオミクロン感染をして重症になった場合は基礎疾患の悪化でなく、オミクロン感染に分類されますから数字は増えていくわけです。どうしてもマスコミ報道は人々に警鐘というよりも不安を与えがちになりがちです。

今、充分に行動変容はできているのですから、「コロナを正しく恐れる」の原点に立ち返り、マスク、手洗い、うがいを遵守して身体的・精神的な健康のための日常生活を送ることが大切だと思います。

(文責 神奈川歯科大学客員教授 医学博士 簗瀬 武史)

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