市民新報コラム

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人体の不思議展 (2003年10月)

家族からの日曜日のおでかけの希望が東京国際フォーラムで行われている「人体の不思議展」に行きたいとの申し出がありました。

小生は歯科大学時代に解剖実習、歯科医師になってからは研究のための頭部解剖、法医学教室時代は司法解剖を行っていますが、実は「解剖」は大の苦手なのです。嫌がる私には「歯医者なのにおかしい」とか「もっと勉強すべきだ」との冷たい?非難があがり、渋々?出かけました。
しかしながら、本物の人体標本が展示してある会場を訪れると、陰湿な雰囲気はまったくなく、また、驚いたのは一般の方が恐れることなく、興味深く、熱心に学ぶように見学している姿でした。

最初はショックを受ける方も多いかもしれませんが、皆さん、人間の体の複雑さ、また、初めて自分の体の構造を知った感激、例えばヒトの血管をすべてつなげると10万kmで地球2週半の長さであること、人が夢を見る過程や人の受精から出産までの過程、また、喫煙の怖さ、人体に施術される現代の外科手術などを知り、人のルーツ、健康の大切さを再認識しているようでした。

日本的発想から見ると少々、違和感を与えられるかもしれませんが、大変有意義である展示会だと思います。現在はIT情報社会であり、子供さんでもいろいろな情報が手に入るように感じますが、あくまでもバーチャルなものですし、また青少年に人気のあるコンピューターゲームでは安易に人を傷つけたり、殺したりしています。むしろこのような展示会をタブー視せずに、最初は畏怖を感じても、実際に目に触れて自らが学ぶことが、逆に「命の尊さ」を認識できるような気がします。


「人体の不思議展」
会場:東京国際フォーラム1階(東京・有楽町)
開館時間:11:00~20:00
会期:2003年9月6日~12月28日   入場料:¥1500

 

(文責 医学博士 簗瀬武史)

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