市民新報コラム

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養育の責任(2001年2月)

最近は歯科検診でも昔と違い子供たちの虫歯が減り、大変好ましいと思います。
 今回は子供たちの歯の管理のワンポイントアドバイスをいたします。食生活ではお母さん方はよくイオン飲料を与えます。もちろん、風邪で熱が出たときの水分補給には最適なのですが、糖分も含まれています。虫歯の原因にもなってしまいますので麦茶を与えたり、寝る前に飲むのは避けるべきです。飴やお菓子なのですが、栄養補給のひとつですし、また適度の糖分は脳の発育にも必要ですし、与えてもかまわないと思います。ただ、お子さんがだらだらといつも飴をなめているようなことはやめたほうがいいと思います。歯磨きは夜、寝る前に重点的に行ってください。昼間は唾液に自浄作用により歯の表面は洗われていますが、寝ているときはそれがなく、虫歯になりやすい状態になります。また、虫歯は歯と歯の間や奥歯の溝の部分にできやすいため、歯ブラシを大きな動きで使わずに、一本ずつ磨くようにしてください。私は小学校になるまでの虫歯は保護者の責任と思っています。歯磨きのチェックや磨いてあげることは過保護ではないので十分に管理してあげてください。
歯磨きを嫌がるお子さんの場合、上唇小帯という上唇と上の前歯の間の筋が発達していることがあります。保護者がこれに気づかずに歯磨きをしているとそのたびに歯ブラシでそこを傷つけてまたお子さんも痛いですから、自然と歯磨きを嫌がるようになってしまいます。小帯は下の裏側に舌小帯もあります。これらは歯並びの善し悪しに関係するので歯科医に相談して下さい。
 最後に指しゃぶりですが私は、3,4歳までは気にする必要はないと思います。子供たちとって吸うという行為は生きるための欲求であり、下や頬の筋肉の発育を助け、またストレス解消だからです。ただ永久歯が出てくる前にはやめないと歯並びが悪くなります。
半年に一回は歯科医にチェックしてもらうようにしてください。

 

(文責 医学博士 梁瀬 武史)

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