市民新報コラム

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ブリッジ(2003年3月)

 「ブリッジ」というと日本語では「橋」という意味ですが、歯科用語では歯が失われた時にその隣接した歯を削り、歯型から作る固定式の金属製のかぶせ物のことを言います。この方法は取り外し式の入れ歯と異なり、接着剤で歯に被せますから、違和感もなくご自分の歯のように咬むことができる利点があります。もちろん、健康保険で可能な治療方法ですが、注意しなければならないこともあります。それぞれの歯は歯根の数も、長さも異なりますから、それぞれの歯によって咬む力への負担能力は異なります。そのために、犬歯が喪失した場合にはその両隣在歯を3本も削らなければブリッジを健康保険で作ることはできません。時には、ブリッジを作るためだけに虫歯でない健康な歯を削るという欠点も生じてきます。ヒトの歯はそれぞれが顎の前方や側方への運動時にガイドになる形態をしていますが、新たに金属の歯を作るときにその顎運動に基づいた固有の形を再現することは難しいですし、そのために装着する時には綿密な咬み合わせ調整をする必要があります。また、歯を削り、被せると虫歯や歯周病になりやすくなる欠点もありますし、ヒトによっては経年的に咬み合わせが低くなりますから、硬い金属を使用している場合は咬み合わせの調整をしないと、ブリッジを支えている歯やその反対側の歯が負担過重になりダメになったりします。入れ歯の場合は他の歯を大きく削る必要ありませんが、違和感や咀嚼能率の問題が生じます。インプラント(人工歯根)は単独で支えてくれますからベストですが、健康保険内治療でありませんから高額の医療費がかかりますし、歯周病のひどい方やインプラントを埋入するだけの骨が残っていない場合には施術することはできません。このように治療方法は多岐に渡りますので、患者さん御自身が、充分な相談をした後に選択し、歯周病、虫歯、咬み合わせのチェックを受けるために定期健診を受診することが大切です。

(文責  医学博士  簗瀬武史)

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