市民新報コラム

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紺屋の白袴? (2006年5月)

3月末のある日、朝から腹痛を感じ、胃腸薬でごまかしていましたが、診療中も油汗がでる始末、スタッフの「病院に・・・」にも耳を貸さず、夜になればおさまると思っていたら、余計にひどい痛みになってしまいました。

救急車で某病院に行ったところ、血液内科の当直医に「急性胃腸炎」と診断され、痛み止めの注射をしてもらい、午前2時に帰宅させられました。ところが、翌日は、お腹がパンパンに張り、激しい痛みと嘔吐で病院にもいけない状態。旧知である朝霞厚生病院青木副院長に御高診いただき、診断の結果は「腸閉塞」で腹水も溜まった状態でした。
即日入院!幸いにも外科的処置も施さず、また他の病気が原因でもなく、突発性のものと分かり、一安心。看護スタッフからも献身的な管理を受け、大変感謝する次第でした。

確かに過労気味でしたが、ここ10年、健康保険を使ったことがなく、健康には自信を持っていただけに多少なりともショックを受け、父が8年前に自宅で倒れ、わかったときには癌で余命3ヶ月と診断され、1ヶ月で亡くなった経緯もあり、「もしかして・・・」との不安も強く感じました。ただ、入院中、病と闘う患者さんたちと同じ立場に立って、普段見えないものが見え、普段聞こえない声が聞こえ、逆に病気の治療だけでなく、心の加療までされた気がします。今一度、「生きること」の意味を考えさせられました。退院に際しては、わがままを言って早めていただき、先生方をあきれさせてしまいましたが、私の性格を知る看護師さん達には「あー、簗瀬先生、始まった!」って感じで苦笑いされてしまいました。当院のスタッフも退院直後は心配してくれたものの、元気になるにつれて鬼院長?復活には仕方ない!病気よりいいかとあきらめ顔!

しかし、今回、健康のありがたさを痛感させられました。同時に中年期になれば、健康への過信は禁物、日常のケア・検査の重要性を痛感させられた次第です。皆様もご留意ください!

 

(文責:医学博士/(社)日本口腔インプラント学会 指導医 簗瀬武史)

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