市民新報コラム

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また、また、わかった!! (2017年2月)

寒い日が続いていますが、循環器系の疾患、特に心臓の悪い方は朝晩の外出や冷えたお風呂場に入室される時は充分にご留意ください。

口腔機能の維持の大切さをご理解くださるよう、何号かで歯周病と全身疾患の関係について記述しました。たとえば、歯周病が重度になると血栓を作りやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞の発症が高まりますし、糖尿病の患者さんは悪化します。当然、歯周病が改善すると糖尿病の検査値もよくなります。 また、妊婦さんの歯周病が悪化すると、早産の危険や低体重児の出産の発生比率が高まります。

このように歯科医学の進歩により、口腔と全身の関係が明らかになってきていますが、最近、また新しい知見が発表されました。以前より歯周病と関節リウマチとの関連は発表されていました。関節リウマチは慢性的な自己免疫疾患ですが、関節以外にも全身に悪影響を及ぼします。以前より疫学調査で歯周病の患者さんの関節リウマチ発生率が2倍であることや歯の数が少ない人ほど重症であることはわかっていました。お体がご不自由でうまく歯磨きができないために歯周病が悪化しているのではないかとも言われていましたが、以前から歯周病関連菌と何らかの因果関係があるのではないかと研究されて来ました。

今回、関節リウマチの患者さんからA. actinomycetemcomitansと呼ばれる歯周病関連菌の有無を調べた結果、関節リウマチ患者のほぼ半数に感染の徴候がみられたのに対し、歯周病も関節リウマチもない集団では11%であったとの報告がなされました。この結果はこの関連菌が歯周病を起こした際の副作用として関節リウマチが発症することも考えられることを示唆しています。 まだまだ、全てが解明されるには時間がかかりますが、もし、解明されれば、関節リウマチの予防や治療は現在と大きく変わります。毎日の歯磨き、お口の大切さを再認識され、口腔機能を維持して長い、長い健康寿命を目指してください。

(文責 神奈川歯科大学 客員教授 医学博士 簗瀬 武史)

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