市民新報コラム

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コロナワクチン接種その2 (2021年6月)

いよいよ、大規模な形でのワクチン接種が始まりました。私も5月30日に第1回の接種をします。歯科医師ですから「注射」はできますが、あくまでも一般の方と同じ形式の接種です。今後、多くの皆さんがワクチン接種をされると思いますので、先月号と重複した内容になりますが、記させていただきます。

日本では複数社からの遺伝子ワクチンにより接種が行われますが、人類初の遺伝子ワクチンですから充分な注意は必要であると思います。欧米諸国より感染者数も低いため充分な治験ができない、またアメリカと異なり、国が承認した薬剤により薬害が生じた場合、製薬会社だけでなく国も賠償責任を負うシステム上、どうしても承認が遅れ、諸外国に比べてワクチン接種が遅れてしまうことは致し方ありません。
ワクチンは一定の間隔を置き、2回におよび接種しますが、1回目を接種してすぐに感染予防の効果があるものではありません。ワクチン接種により中和抗体(感染を防ぐ力を持つ抗体)はすぐにできるわけではありません。最低でも10日間ぐらいかかりますし、1回だけの接種でできる中和抗体の量はヒトにより大きな個体差があると言われています。ですから一定間隔をおいて2回摂取する必要があります。2回接種を終えると実際にコロナウィルスの感染歴のある方と同等の中和抗体の量になると言われています。現在使用のワクチンはイギリス型の変異ウィルスにも有効であるとの朗報もあります。実際に2回のワクチン接種を終えた友人の歯科医の話ですと1回目の接種の時は腕が痛い程度で辛い症状はなかったようですが、2回目の接種した当日夜から発熱し、翌日も続き、1回目より副反応が辛かったとの印象のようです。個人差もあると思いますが、ワクチン接種後2日間ぐらいは経過観察が必要なようです。いずれにしてもワクチン接種時の「問診」で食べ物やお薬のアレルギー、過去や現在のご病気のことを正確に回答することが大切です。

(文責:神奈川歯科大学客員教授 医学博士 簗瀬 武史)

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