市民新報コラム

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咬合性外傷(2005年08月)

歯科医院で歯ブラシの使い方を習い、ちゃんとブラッシングを行い、歯周病の予防をされているのに、歯がグラグラしてきたり、歯と歯ぐきの境目の金属がみえてきたり、歯を支える骨がやせてしまい、歯がしみてきたりしてお悩みの方が多くおみえになります。

歯周病のみに罹患してこのような症状にもなりますが、同時に咬み合わせが悪くなったり、下顎の位置が変化してしまっている場合も多く見受けられます。

ヒトは睡眠中に大脳皮質のストレス代謝のために最低でも40分ほどブラキシズム(くいしばりや歯ぎしり)を行います。ヒトは食事の際はまず、歯で物を咬むと瞬間的に歯根膜の中の圧センサーで歯への負担を感じ取り、それを知覚神経で脳に伝えます、脳は運動神経を通じて咀嚼筋に「このぐらいの力で咬みなさい」との指令をだします。

このようにしてヒトはお豆腐やたくわんを効率的になおかつ歯を痛めることなく咬むことができます。つまり、咀嚼する時の「歯への負担」は「最小限の負担」になるようにコントロールされています。
ところが、前述したブラキシズムはヒトの睡眠中に無意識下で行われます。当然、咀嚼時のように「力のコントロール」はされませんし、またストレスの多い方は強い力で長時間、ブラキシズムを行います。理想的な歯並びの方は歯への負担を増すことなく、ブラキシズムを行いますが、歯並びの悪い方や下顎の位置が変位している方は歯が苦手である横から加わる力「側方圧」が多大に歯に加わってしまいます。

うまく歯が磨耗して側方圧を抜いてくれる形態になればいいのですが、歯の硬い方や金属冠の入っている場合、その負担は歯槽骨や歯周組織に加わり、歯槽骨の吸収や歯周組織が歯周病に罹患しやすくなり、歯のグラグラを招いてしまいます。歯科医院で咬み合わせのチェックを行い、咬合性外傷の歯の形態を修正してもらってください。歯を削りますが、外側のエナメル質のみですので虫歯へのご懸念はなく!

 

(文責・医学博士 簗瀬武史)

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