市民新報コラム

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口腔清掃と定期検診 (2013年7月)

口腔インプラント(人工歯根)は材料学や術式の進歩により、その適応範囲も広がり、また、長期間、天然歯と同様に機能して多くの患者さんが咬めるようになりました。インプラントの長期的に良好な予後は、日々の確実な口腔清掃と定期的に歯科を受診するメンテナンスに左右されます。

インプラントの予後不良はまず、インプラント周囲から歯周組織へ細菌感染を起こし、インプラント周囲組織炎を起こし、インプラント周囲の骨が吸収し、インプラントの動揺が始まります。インプラントは天然歯より感染しやすいので、インプラント周囲組織炎を予防することが大事です。インプラント周囲組織炎になったとしても、定期的な受診をしてチェックをしていれば、レーザーや薬液を使用した治療を行い、その後口腔清掃をしっかりして行うことにより、炎症の程度は軽微ですみ、リカバリーすることができます。当然、骨吸収もそれ以上進行しないため、インプラントを治療後も機能させることができます。 一般的には、メンテナンスに来院した際は、歯科医師によるかみ合わせのチェックや調整および周囲組織の肉眼的診査や必要があればレントゲン診査を行います。また、歯科衛生士により、天然歯も含む歯周基本検査を行い、歯周病やインプラント周囲炎による歯周ポケットの深さの測定を行います。天然歯の歯石除去やインプラント周囲の清掃は、歯科衛生士の業務であり、歯科衛生士は日々の口腔内清掃の問題点を探り、ブラッシング指導も行います。インプラントの被せものは十分に清掃が必要なため、歯間ブラシ、デンタルフロスなどの補助的な清掃用具の説明もします。

痛みや違和感もなく、なんでも咬めていると、歯科医院を来院するのも億劫になり、メンテナンスがおろそかになりがちですが、必ず、定期的なメンテナンスと日々の口腔清掃の指導を受けることをお勧めします。ご自分のお口の健康の維持のためにはひと手間かけてください。

(文責 神奈川歯科大学客員教授(社)日本口腔インプラント学会指導医 簗瀬武史)

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